【チェーン交換】シティサイクルのチェーンを初交換【それ自体初体験】
チェーン交換に必要なツール類が揃ったため、いよいよシティサイクルのチェーン交換に挑戦。ちなみにツール購入後さらに1回チェーンが外れた……(;´Д`)
まずはチェーン交換に必要なツール類を確認
チェーン交換に必要になるのは、まずは前回購入したチェーンカッター。これは交換するチェーンに対応しているものかどうかをキチンと確認しておくこと。
今回購入した PWT の チェーンカッター CRE80 は可動式チェーンガイドで既存の全チェーンに対応する便利ツールなので問題なし。
シティサイクルのチェーン交換の場合、車輪を固定するボルトなどを外すためのレンチやドライバーなどが適宜必要になるため、事前に対応径のものを揃えておく必要がある。
他にはこうした機会ぐらいしか掃除の機会がない場所を綺麗にするためのケミカル類や、チェーン交換後の注油用オイルなども用意する。
で、肝心要のものがこちら。
交換用のチェーン。内装三段のシティサイクルの場合、用意するのはピッチ × 内幅が 1/2″×1/8″ の単段用チェーン(内装変速の場合、チェーンのかかるギアは常に同じなため)。
今回はブランドとしても有名で、安い上に性能十分と人気の KMC 1スピード用チェーン HV410 シルバーを購入。ホームセンターで購入するよりも安価で、しかも信頼性は断然良い。
チェーンには防錆用のオイルが塗布されているため、素手で扱うと汚れてしまうので注意。コマ数は 114 コマなので、使用中のチェーンと同じ長さに切断して使用する。
HV410 はミッシングリンク使用で、一度装着するとチェーンカッター不要で取り外せるようになるため、メンテナンスが非常に楽になる。
よくミッシングリンクの耐久性が疑問視されているが、あれはあくまで厚みの薄い多段用チェーンの場合で、単段用チェーンはかなり分厚く耐久力が高いので、頻繁に取り外しを繰り返さなければ大丈夫かと。
シティサイクルのチェーン交換開始
既存の古いチェーンの取り外しからスタート
まずは古いチェーンをチェーンカッターで切断して取り外す作業から。
クロスバイクやロードバイクは即座にチェーンカットに入れるが、シティサイクルの場合はチェーンカバーなどの余計なものの取り外しから入ることになる。
内装ギアを覆うカバーもその対象。それにしてもチェーンもさることながらギアもえらく汚れてるな……こりゃ掃除だけでかなり時間かかりそう。
プラスドライバーで3カ所の固定部分を緩め、チェーンカバーを取り外す。これはハーフカバーのためフルカバーほど取り外しに手間が掛からないのが救い。
チェーンカバーはこういう機会でもないとキッチリ清掃できないため、しっかりと汚れを落とした後でフィニッシュライン ショールーム ポリッシュ&プロテクタントでしっかりワックスをかけておく。
裏側も同様にワックスがけしておく。と言うか裏側掃除するの 購入以来初めて。
その割には割と綺麗だったのには驚いた……
チェーンカバーの下から現れたクランク部分。汚いにも程がある。カバーはあんなに綺麗だったのにねぇ……
では早速チェーンを切断していく。可動式チェーンガイドでしっかりとチェーンを捉えて、チェーンカッターのピンがチェーンピンの中心をずれずに押すように位置を合わせる。
この位置合わせをしっかりしないと、最悪チェーンカッターのピンが折れて交換……という羽目になると聞いていたので、かなり厳密に位置合わせしてみた。
位置を合わせたらハンドルを回してピンを押し込んでいく。最初は結構力が必要だが、ピン同士がしっかりと捉え合えばその後はすんなりと抜けるはず。
無事チェーン切断完了。そして今回出番これだけのチェーンフック君。君の出番は主にクロスやロードのチェーン交換時だから我慢してくれ……
新品のチェーンを装着する前に、汚れに汚れきったクランクなどを可能な限り綺麗にしておく。パワーゾルぶっかけて、ひたすらウェスで磨きに磨き、最後はワックスかけてさらに磨く。
そうしたら なんということでしょう!思った以上に綺麗になってビビった(笑)
反対側も同様に、ブラシ使って細かいところまでゴシゴシゴシゴシ。
リアも同様。と言うか リアの方が酷い。さすが放置に放置を重ねただけはある(笑)
それでもただ無心に仙人の如き精神性で黙々と磨き上げれば、一応この程度までは回復可能。
まだまだ細かい汚れは残り、錆び付いたり塗装が剥がれ落ちていたりする部分はもうどうにもならない。ある程度で妥協しておかないと1日では終わらなくなるので、取りあえずこの辺で納得することに。
次はいよいよ新品のチェーン装着作業に。
後輪の固定を緩めてフレーム位置を調整し、新品のチェーンを装着する
シティサイクルへ新品のチェーンを装着する作業は、古いチェーンの取り外しよりも 数倍は厄介極まりない。
と言うのもシティサイクルやママチャリといった自転車は普段はメンテフリーで乗り回してもそうそう壊れない頑丈さを持たせているので、いざメンテするとなるとその強固な固定をひとつずつ順番に外していく必要があるので。
まずはメンテの基本、自転車の倒立。シティサイクルだろうがロードだろうが、専用のメンテナンススタンドがない場合このポジションが一番メンテしやすい。
ただこの自転車のように幅広のバスケットを付けていたり、その他色々な装備品を付けている場合、安定性がイマイチな場合もあるので要注意。
まずはリアホイールを固定しているボルトを緩めていく。今回使用したのは 15mm レンチ。15mm レンチって自転車ぐらいにしか使わないサイズで普通のレンチセットには含まれていない場合が多いので、事前に手持ちのレンチの種類、そして実際のボルトの寸法はよく確認しておく。
ボルトは両側共緩めておく。緩めるだけで良いので、取り外す必要はない。
この作業で難関なのは、内装ギア部分の扱い、そして「チェーン引き」というシティサイクルやママチャリ独特の部品の存在。
内装ギアはまずギア比をワイヤーが一番緩む場所にシフトチェンジしておく(一番軽い側か重い側かは機種によって異なる)。その後ワイヤーを引っかかっている部分から外しておくだけで OK。
チェーン引きは後輪の前後位置を微調整するためのもので、チェーン引き付属のボルトを締めると後輪が後退してチェーンが引っ張られ、逆に緩めると後輪が前側に寄ってチェーンが緩むという仕掛け。
今回は新品のチェーンを装着するための作業なので、チェーン引きのボルトを左右とも均等に緩めてから後輪を手で押し込み、チェーンが一番緩む場所にしておく。
チェーン引きは緩め過ぎるとフレームから落ちてしまうので、緩め過ぎには要注意。
チェーン引きのボルトを回すには 10mm レンチか、あるいは 10mm のナットドライバを用いる。
ナットドライバの方がアクセスしやすく作業が楽だが、使用する場合はボルトから飛び出るネジに干渉しないよう「ディープソケット」のものを選ぶこと。
今回はナットドライバなんて持ってなかったので、10mm レンチで苦行に挑む(笑)
ちなみにチェーン引きを弄る前に、ブレーキをフレーム固定している金具も緩めておく必要がある。でないといくらチェーン引きのボルトを締めても緩めてもホイールはビクともしない。
後輪の位置調節が終わったら、次はいよいよ新品のチェーンの長さを調節する。この新チェーンの長さ調節=新チェーンのカットこそチェーン交換の次なる難関。
調節方法としては使用中のチェーンのコマ数を数え、同じコマ数に新品のチェーンを切断する方法が確実。上記写真のように新旧のチェーンを並べて長さを合わせても良いが、今回のように伸びに伸びきったチェーンだと何の参考にもならないので。
また今回のようにミッシングリンクを挟む場合、ミッシングリンク分の1コマも考えたチェーンカットが必要なので要注意。
旧チェーンは94 コマなので、新チェーンも 94 コマに合わせるが、切断後ミッシングリンクを外リンクとして装着するので、切断後の新チェーンは 93コマ、しかも左右両端共内リンクになっている必要があるので、そこら辺を注意しながら切断する。
適切にチェーンカットができたら、新チェーンを自転車の前後ギアに掛け、クリップが手前側になるようにミッシングリンクを挿入する。
この時後輪の緩め方が不十分だと、いくらやってもチェーンにミッシングリンクがはまらない事態に陥る。そんな時は再度チェーン引きを緩めて後輪を押し込む作業を行う。
ミッシングリンクがはまったら、次は外プレートを装着する。この時調整するまでもなくチェーンはかなり引っ張られたキツキツの状態なはず。どれだけチェーンが伸びまくっていたのかが分かる瞬間。
チェーン交換の次なる難関、ミッシングリンクのクリップ止め。クリップ止め自体は簡単で、ペンチでパチッとすれば簡単に止まるが、問題は止めるクリップの方向。
クリップはチェーンを回す際の力で外れないようにするため、クリップの開いていない丸側がチェーンの進行方向になるように止める必要がある。
最後は後輪位置を再調節し、これまでとは逆の手順で元に戻していく
チェーン交換が終われば、緩めたボルトや後輪を後は元に戻していくだけ。
既にここまでの作業で手順は分かっているので、作業は難しくない。ただひたすらに面倒なだけ。
内装ギアのワイヤーも元の位置に引っかけて戻しておく。この時に変速ロッドをグリスアップしておくとメンテの手間が若干省ける。
……が、実はこのロッドもキチンと位置合わせする必要があるところ、今回それを完全に無視して適当に抜いてグリスアップして適当に戻すだけで終わらせてしまったwww
今後トラブルが出るようならまた再調整の手間が……何か余計なことして余計な手間増えたような(笑)
まぁ変速機のトラブルが起きるかどうかは後日確認として、最後に行うのは最後の難関となるチェーン引きの調節。
チェーン引きのボルトを締めてチェーンの張りを調節する時、緩める時もそうだったように 左右均等に締めないと後輪が左右どちらかに引っ張られてしまう。
これはボルトを緩める際に「どれだけ緩めたか」を覚えておき、緩めた分だけ締めるようにすれば防げるが、それだけではなかなか上手くいかないので、やはりここは目測及び指などを使ってフレームとタイヤの隙間を物理的に測りつつ、左右のチェーン引きの締め具合を調節していく必要がある。
基本的に「チェーン引きを締め過ぎた方にホイールは寄っていく」ことを覚えて、左右のバランスをひたすら地味に調節していく作業となる。またこの作業の前に後輪固定ボルトをある程度締めておいた方が作業はしやすくなる。
この最後の難関「後輪の位置合わせ=後輪のセンター出し」さえ乗り越えれば、ようやくシティサイクルのチェーン交換は無事完了となる。
生まれ変わったシティサイクルの駆動系
数万km もの間酷使に酷使を重ねたチェーンを交換したことで、性能以上に見た目が蘇った 感が強いシティサイクル。
だって 輝きがまるで別モノ。実際新品の別物なんだけど(笑)
チェーンの張り具合も完璧。これでそうそうチェーン脱落なんて起こらないはず。しかし実のところ旧チェーンでもチェーン脱落に悩まされ始めたのはつい最近。数万km もの間本当にご苦労様でした……
ギアやハブ周りごと清掃した結果、クランク以上に見違えたリア部分。
ワックスがけしたチェーンカバーを装着してなお際立つチェーンの輝き。
最後の仕上げはメンテルーブでの注油作業。メンテルーブはその潤滑力もさることながら防錆性能が訳分からんくらいに強力で、旧チェーンが数万km の間ほぼ錆びなかったのもメンテルーブに依るところが大きい。
現在ロードバイク用に様々なオイルを試行錯誤しているが、どんなオイルを新規に選択しようとも、メンテルーブだけはシティサイクル用として常備し続けると決めている程信頼性が高いオイルだったりする。
だからもう少し安くなりませんかねメンテルーブ……
これからはもうちょっと適度な期間でのメンテナンスをシティサイクルに誓う
これでひたすらに長く面倒だったシティサイクルのチェーン交換が完了。ここまでひたすらノーメンテだったツケは思いの外大きかったようで、本当に心身共に疲れてしまった……
いくらシティサイクルやママチャリが高耐久力をウリにしているとは言え、全くのノーメンテで済ませられるはずもないので、これからは半年、1年と無理のない範囲でメンテナンスをしていこうかと。
まぁとは言ってもブレーキ部分や内装ギア部分なんかは購入時より未だノーメンテな部分なんで、そろそろこちらも手遅れになりそうな予感がするが(笑)
114 コマ- 94 コマ= 20 コマ分の余った切断分の新チェーン。特に何に使えると言うわけでもないけど、一応残しておく。何かに使えないかなぁ……
コメント更新情報