3月29日に公開されたばかりの尼崎城へ行ってみた……が、
先週5月12日は久々の友人集会、しかもここ数年音沙汰なしだった神戸一帯を拠点とするラドさんが超久々に参加するということで、今年の3月29日に公開されたばかりの尼崎城を見学することに。
今回の友人集会のメイン目的はもちろん尼崎城なのだが、実はその帰りに偶然というか何というか、尼崎城以上にインパクトのある邂逅を果たしてしまった……
集合が真っ昼間だったのでまずは腹拵えから
目的地は尼崎城ということで、集合場所は最寄り駅の阪神尼崎駅。ただ時間はすでに12時だったため、尼崎城の前に反対側になる商店街で昼食を食べてから赴くことに。
商店街内は当然の如く全身全霊で阪神タイガース推し。その昔小学生の頃は西宮に住んでいたので、この空気はある意味懐かしい……
阪神タイガースに紛れて尼崎城も発見。
昼食に訪れたのは「尼爺」。本当は向かいの寿司屋に入ろうとしたが満員だったのでこちらに足を向けたが、どうやら後で知ったがここはここで TV でも紹介されたりしている有名店だった。
全員が全員普通にラーメン頼むもんだから、反骨精神溢れる私としては唯一人混ぜ麺を注文。そうしたら 苦手なタマネギが厚切りで山盛り という惨劇……
しかし苦手なものが入ってなお美味しいと感じるのだから、確かに味は本物だろう。心は半分死んだけど。
尼崎城は真っ新な新築で本来より随分と縮小されてるが、良く考えて建造されていた
腹拵えが終わったら目指すは本日の目的地、尼崎城へ。
尼崎城は尼崎市立中央図書館のすぐ傍にあり、遠くからでもその姿を確認できる。
復元・再建された尼崎城。正確には「尼崎城外観復元天守」で、本来の天守位置からは若干ずれた尼崎城址公園内(西三の丸跡地)に再建されている。ちなみに本丸跡は現在は小学校の敷地として利用されているとのこと。
復元された水堀は、敵の侵入を防ぐことを全く想定していない快適水浴び仕様。
本来の尼崎城の水堀は近くに水源が豊富な関係上何重にも張り巡らされ、さらに本丸を中心として二の丸、三の丸、南浜が配置された、5 万石に満たない藩の城でありながら非常に堅牢な造りが許される幕府からも重要視された城であったとのこと。
ここら辺の説明は城内の施設で確認することができるが、確かに尼崎城を天守周りだけでも忠実に再現しようと思えば 近隣住民全排除確定 なので、そりゃ無茶だわな……
尼崎城正面。というかどこが正面なのか分からないが……一応東西南北全面に破風が付いており、どの方向から見ても見栄えは良い。城によっては予算の関係上一番見栄えする方向しか破風を付けない城もあったとか。
インターホン付きの上にバリアフリー設計。最近の城は超快適設計だな!
1 階の受付からエレベーターで一気に最上階、すなわち天守まで。冷暖房完備でその上照明は LED。凄いな尼崎城……
このディスプレイでかつての天守からの風景を確認し、
今現在の風景と比較することができる、人の業を骨身に感じさせる親切仕様。一体人はどこから来てどこに行くのだろうか……
階下には尼崎ゆかりの画家・荻原一青の「名城手拭百城」の展示コーナーが設置。
「名城手拭百城」は「日本古城友の会」会員であった荻原一青と注染和晒職人の池田公治によって生まれた作品で、荻原一清が手掛けた城の原画を元に池田氏が伝統技法の「注染」で染め上げた手拭。
2016 年に池田氏宅で手拭・原画・型紙がほぼ揃って保存されているのが発見され、それが尼崎市立地域研究史料館に提供されたのを展示しているとのこと。
描かれているのはメジャーどころの名城から、ドマイナーな城まで様々。
元・地元の大和郡山城まで描かれているのは賞賛に値する。
展示コーナーの開花には、やたら豪華な コスプレルーム なりきり体験コーナー。
その気になれば日本刀を持つ機会はそこそこ得られるが、兜を被る機会はそうそうない。そういう意味では結構貴重なコーナー。
2 階は尼崎城及び尼崎城下町に関する資料コーナー。ここでかつての尼崎城の偉容や位置、繁栄などを知ることができる。割と聞いたことのあるメジャーどころの有名人の名前がバンバン出てくるので、説明を見たり聞いたりしてるだけでも結構楽しめるが、
こんな刀型モーションコントローラーを駆使した体験コーナーまであるので、大人から子どもまで想像以上に楽しめる、単なる歴史を学ぶ資料館としてだけではないアミューズメント的な施設としても結構イケてるのが上手いと思う。
奈良の郡山城もこれぐらい気合い入れて復元してほしいものだけどねー……まぁ現状でも春のお城祭り芸能祭とかで頑張ってるのは分かるんだけど。
リニア誘致に税金突っ込んでる場合じゃないですぜ?突っ込むならこっちに突っ込んだ方がウケるかと。
思いの外ガッツリと楽しんだ後、道路沿いに尼崎城を仰ぐ。思った以上に景観に溶け込んでおり、新たな尼崎の名所としても十分に機能しているのが伺える。
阪神尼崎駅にあるピロシキの有名店・モンパルナスとの邂逅
帰路にて地元民であるラドさんが「ピロシキで有名な店がある」と案内してくれたのが、阪神尼崎駅内にある「モンパルナス」という店。
モン……?何かどっかで聞いたような……
ここでふと思い出す。ああ、こりゃあれだ。
つい最近イブニングで連載中の「ロストフード」で見たヤツだ!
おいおい、まさかこんな偶然あっていいのか……元々イブニングは「K2」しか追っかけてなかったからロストフードはパラッとしか見てなかったけど、確かにモンパルナスとピロシキのネタがあった!(← 帰宅後確認済)
マジか……あのオッサンが絶賛しとった失われた味・パルピロが食えるんか……ちょっと感動だ。尼崎城のインパクトがちょっとすっ飛んだぐらい感動した(笑)
……で、こちらがそのパルピロ。モンパルナスの大元というか前身、今は既に無き「パルピロ」という製菓メーカーの作ったピロシキだから「パルピロ」というらしい。ちなみにモンパルナスはパルピロの創業者の実弟が独立して興したとのこと。
見た目は世間一般でいうところのピロシキとはひと味違い、まん丸なドーナツという感じ。中身も一般的なピロシキの具材とは異なっており、中身は牛ミンチ肉とタマネギ、ゆで卵のみというシンプルさで、しっとり感は少なく若干パサついた感じで、割ったら中身が簡単に零れ出てしまうほど。
これはパルナスの創業者がロシアの職人から指導を受けた製法そのままを受け継いで作られているとのこと。昭和の創業当時の味が令和の時代になってもまだ楽しめるというのは凄いことだ……
ちなみにモンパルナスのこともピロシキが有名こともほぼ知らなかったが、パルナス自体は母親がお菓子作りの鬼のために CM は見たことないが存在は知っていたりする。
尼崎城巡り、最後の最後でこんな偶然の出会いがあるとは……実に良い 1 日だった。
財布の中身とカロリー的には全然良くなかったけど。
さあ、明日からまたチャリ通だ(笑)
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