より快適なロングライドのため、新サドル「SELLE SMP DRAKON」を導入!
サドル沼に嵌まりに嵌まった哀れな子羊達が最果てに行き着く終着点のひとつとしてまず名が上がる、それがSELLE SMP(セラSMP)。
高級・高品質サドルの代名詞にして、そのお値段は一般庶民のお財布の息の根を容赦なく止めに来ているものの、その独特の形状及び多種多様なバリエーションから自分の尻にぴったりとフィットするサドルを手にすることができると言われている、いわばサドル界の羨望の星、高嶺の花。
……を、今回二十数年ぶりにやって来た、クリスマスにはちょっと早めのサンタさんから頂きましてございます。
正確には頂いたんじゃなくて全額負担してもらったんだけどw
自分には縁遠いと思っていた憧れの高級サドル・SELLE SMP。ええ、そりゃもう全身全霊で本気で選び抜きましたよ。下調べしまくって。
……で、最終的に選んだのは、SELLE SMPのDRAKON(ドラコン)というモデル。DRAGONではなくDRAKON。最初はマジでドラゴンだと思ってた……何せ小学生の頃からのガチドラクエユーザーだったもんで……
SELLE SMPのサドルバリエーションの中からDRAKONを選んだ理由
SELLE SMPには多種多様なバリエーションのサドルが展開されているが、その中からDRAKONを選んだ理由は次の通り。
- 見た目カッコ良い
- 中堅モデル以上(ライン量産ではなく職人手作り)
- 厚めのパッド入り(お尻に優しい)
普通SELLE SMPのサドルを求める人の多くは「お尻の痛みから解放されたい」というのがまず理由の第一位に入るだろうが、私の場合はそうではない。
と言うのも現在KUOTA KRYONで使用しているサドルは、購入時に付属してきた初期装備品のままであるものの、50km~150km程度の走行では特にお尻に痛みが出ることもない、非常にしっくりきているサドルだからだ。
よって今回導入する新サドルに求めたのは、もちろん痛みが出ると困るので厚めのパッド入りの快適性重視であることは求めるが、それ以上に 所有欲を十二分に満たすことが最大の目的 となった。何せコストかからないので(笑)
SELLE SMPは大別して「COMPOSITライン」と「FOMAライン」に分かれ、さらにパッドの厚みで分類される
SELLE SMPのサドルには様々なバリエーションがあるが、基本的な形状は以下のふたつ「COMPOSITライン」と「FOMAライン」に大別され、そこからパッドの厚みでさらに細かく分かれている。
- COMPOSIT:座面幅が比較的狭く、角度が角張っている形状(座り方はある程度決まっている)
- FOMA:座面幅が比較的広く、角度が丸みを帯びている形状(座り方はある程度の自由がある)
ちなみに上記には分類されない特殊な形状・モデルのサドルもあるようだが、一般的なロード乗りには無縁そうなので今回は一切考慮に入れなかった。TT用とか持っていても活かしようがない(笑)
また各ラインにはカーボンモデルも用意されているが、カーボンモデルは「厚めのパッド入り」という条件を満たさないのでこれも除外。それとさすがにカーボンモデルはサンタがブラックサンタに変貌してしまいかねなかったので(笑)
……で、これらの条件を満たすサドルを検討した結果最終候補となったのが、COMPOSITラインよりも座面が幅広かつ丸みがあって尻に優しそうでありながら、見た目もGOODなFOMAラインの中堅に属するサドル「DRAKON」。SELLE SMPのサドルの中でも一・二を争う人気モデルらしい。
FOMAラインはパッド無しの「FOMA(フォーマ)」を筆頭に、パッド厚が薄い順から「DYNAMIC(ダイナミック)」⇒「DRAKON(ドラコン)」⇒「LITE209(ライト209)」⇒「AVANT(アバント)」と展開されている。
快適性第一ならDRAKONよりパッドが厚いLITE209やパッド最厚のAVANTが候補になったが、このふたつは実物を見る機会があり、実際に確認したところどうにも「ボッテリ」とした印象……パッドの厚みがある分やむを得ないことだが。
ただ、触れた感じでは明らかに尻に優しそうなパッド厚で、外観と快適性の優先順位が逆ならば、価格差はほぼないことからも間違いなくDRAKONよりもLITE209やAVANTを選択した方が幸せになれそうではあった。
これらを確認した店頭でもDRAKONが一番人気のようで実物は欠品中で確認できなかったが、DRAKONのひとつしたのDYNAMICとその上のサドルふたつは確認できたので、それらのパッド厚からDRAKONの大体の感じは予測できた。
……ので、DRAKONを早速サンタさんに発注。そうしたらクリスマスより1ヶ月ぐらい速く届きました。楽天から。
楽天っていつからサンタ界と業務提携したん……?
SELLE SMP DRAKON 開封の儀
それでは 楽天 サンタさんより届いたDRAKONを早速開封。
開封とは言っても、サドルには特に組み立てる要素はないが。
……とか思ってたら、何か極厚の説明書が。
内容はサドルの取り付け方に関する説明。要は「完璧なバランスのある座り心地」が得られるまで、徹底的に微調整に微調整を重ねてセッティングに腐心しろって書いてある。マジか……
SELLE SMP DRAKONサドル。見よ、美しさすら感じる流線型のデザイン、メイドインイタリアなこの風格……っ!
控えめな黒の「SELLE」のロゴと、主張しまくる白の「SMP」のロゴ。どちらもプリントではなく本革の座面カバーに直接刺繍という手の掛けよう。さすがは本場イタリア職人のハンドメイド。
この「drakon」のロゴも当然刺繍。さらに中央部溝の内側にはイタリア三色旗の刺繍が。
DRAKON後方には「SELLE SMP」のプレートと、イタリア三色旗色の尻尾のような長い布タグ。この布タグは必要か不要かで意見が分かれているようで、速攻で取り外す人もいれば、ずっと付けている人もいる模様。
取りあえずは外さすにしばらく付けておくことに。
サドルの裏側はちょっと独特な形状。シートポストには取り付くが、果たしてこれにサドルバッグは取り付けできるのかちょっと不安。購入時にはさすがにそこまで頭が回らなかった……
サドルレール及びフレーム裏側に記載されている「100% HAND MADE IN ITALY」の文字。自転車界にとって「100%純イタリア製」というのは最高位のステータスのひとつ。多分。
私は日本製大好き人間だが、自転車に限ってはイタリア製というネームバリューにも強く惹かれる……
愛車KUOTA KRYONにSELLE SMP DRAKONをインストール
それではいよいよ我が愛車KUOTA KRYONのサドルをSELLE SMP DRAKONと換装していく。
現在使用しているサドルは、購入時に標準付属していたPrologo(プロロゴ)の「kappa evo」。標準装備品ながらそこそこのレベルのサドル……というか150km程度走ったところでお尻が痛むことはなかった、かなり優秀なサドル。
今回のサンタマジックの奇跡さえ無ければ、まだしばらくはコイツを愛用していたことだろう……
換装作業はあっさり終了。ただSELLE SMPのサドルを導入する際の要注意事項として、
自分の自転車のシートポストに問題無く取り付けられるか要確認
というものがある。というのもSELLE SMPのサドルはその独特な形状から、水平を出す際にサドルレールがかなり前上がり、つまりシートポストに対して斜めになってしまう。
その結果シートポストの種類によっては取り付けられてもしっかりと水平が出せない、あるいは取り付け自体ができないといった、かなりシートポストを選ぶサドルとなっている。
今回は事前に店頭で実物を確認する際に、取り付けできるかどうかも車種は異なるが似たようなシートポストを使って一緒に確認したので問題なく取り付けできたが、もし万が一買ったはいいが取り付けできないとなると、シートポストもSELLE SMPのサドルに対応するものに買い換えということになりかねない。
買い換えて何とかなるならまだマシで、最悪なのが私のKUOTA KRYONのように独自形状の専用シートポストなら買い換えることもできずに詰み、ということになってしまう。
SELLE SMPに限らず、自転車パーツを購入する際は事前の確認を絶対に怠らぬよう……
シートポストに取り付けたら、次は水平出し。ただ水平出しはいくら完璧にしようとも、そもそも地面水平でないときっちり出てくれないし、水平器の精度の問題もあるので難しい……
また水平はあくまでも基本で、ここから何度か実際に搭乗してみてシートポストの高さ、サドルの前後位置の調整に合わせて、最終的な角度を出していこうかと。
サドルバッグの取り付け問題は杞憂に終わる
さて、DRAKONの取り付けとまずは基本的なセッティングが終わったら、最後はサドルバッグの取り付け。
この特徴的な、明らかにサドルバッグ取り付けの障害になりそうな形状と付属物達……
結論から言うと、サドルバッグが取り付けられないかもと言った不安は杞憂に終わってくれた。私の愛用するFAIRWEATHER(フェアウェザー)のサドルバッグは3L~9L対応のそこそこ大型かつ、サドルレールに取り付けるベルトがかなり厚手で頑丈なタイプだったが、この通り取り付けることができた。
ただ、私はサドルを限界まで前方寄りでセッティングしているので隙間に余裕が無く、取り付けには結構苦労した……もう少しシートポストを下げてサドルを後方に寄せるべきか……
サドル後方のプレートなども特に妨げにならず。ちらっと覗く「SELLE SMP」が逆にワンポイントに。ただ尻尾のような布タグは完全に隠れてしまったが(笑)
実装は後日として、装着直後に感じたふたつの不安
SELLE SMP DRAKONの実装レビューはまた後日行うとして、現時点でちょっと感じている不安がふたつほど。
まずひとつは座面について。DRAKONはFOMAラインの中でも2番目にパッドが厚い快適性重視のモデルで、
これまで使用していたPrologo kappa evoと比較しても、明らかに厚くて柔らかそうな感じ。
しかしkappa evoとDRAKONの双方の座面を手で押して比較してみると、何とkappa evoの方がずっと柔らかいことにちょっとびっくり。
DRAKONは本革なので使い込んでいく内に形も柔らかさもお尻に馴染んでくるかもしれないが、現時点で感じるこの座面の固さの差はロングライドに一抹の不安を感じさせる……
またこれはネットのレビューでも散見したが、この高級感溢れる「drakon」のロゴの刺繍、これが擦れることでレーパンの痛みが早いという……刺繍はプリントよりも確かに高級感があるかもしれないが、意外なところでデメリットもあった模様。
影響の出方はペダリングのフォームや搭乗者の体型にも左右されるだろうから、こればかりは実際に使ってみなければどうなるか分からない……レーパンもお安くないので傷むのは嫌だなぁ……
おまけ:候補からは外れたが、デザイン面では一番気に入っていたのは……
今回の選定条件からは外れていたので候補にはならなかったが、デザイン面では最も気に入っていたサドルがあった。
それがSELLE SMP の「HELL(ヘル)」。モデルとしてはいわばスポーツモデル入門用サドルで、価格も1万円台前半と、2万円台以上からとなるCOMPOSITラインやFOMAラインのモデルと比較すればリーズナブル。
……にも関わらず、カラーバリエーションが非常に素敵過ぎる。
HELLの基本カラーは「ホワイト」「ブラック」と「ホワイト/ブラック」の3色で、この基本カラーの中でも「ホワイト/ブラック」はかなり素敵なカラーリング。
またLimitedモデル限定カラ-として「白・赤・黒」という、私がロードバイクに求めたカラー全てが融合している 素敵度マックスなカラーも存在する。
その3色への拘りは、愛車のKUOTA KRYONやTREK 7.5FXで証明済み。SELLE SMP HELLの限定カラーモデルはこの拘り全てを内包した、まさに完璧と言って良いカラーリング。
しかしながらその他の条件を満たさず、残念ながら今回は除外。
HELLは入門用サドルという位置付けながら、FOMAラインの「DYNAMIC」をベースとしてより肉厚なパッドを装着し、座面カバーを本革からポリウレタンに変更することで価格を抑えたモデルとなっている。
よって今回のように本革製やらイタリア職人の手作りやらに拘らなければ、非常にコスパの高い見た目も最高なサドルとして明らかに第一候補に挙がっていた。
しかし今回は候補から外れたといっても気になっているサドルには違いないので、もしかしたら通勤に使用しているTREK 7.5FX用として購入する……かも……
1万円台前半なら、うん、あんまり無理じゃないし(笑)
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