飽和する趣味に溺れる、とある奈良県民の徒然趣味日記。

KUOTA KRYON 用新ロードホイール ALEXRIMS ALX473EVO 購入

2017年12月28日

 ひとつ、禁忌を犯した。

 本来なら 5,000km 走破後、つまりちょうどタイヤ、チューブ、チェーン類の交換時期に重なるタイミングで購入しようと画策していたロードバイク用のホイールだったが、

 自らその誓いを破り11月末に購入してしまった……

 いや、もう何と言うか 欲しかったから としか言いようがないんだけど、敢えて自分自身へ言い訳をするなら、

  • 予定外収入でホイール用の資金がゲットできてしまった
  • 狙い澄ましたタイミングで資金内に収まる価格の 1,400g 台軽量ホイールを発見してしまった
  • しかもそのホイールはネット上にレビューほぼ無しという非常にレア感満載

 これは買うでしょ!ねぇ!?

 ……というわけで自らを騙し、裏切り、鉄下駄ホイールから脱却すべくついに購入してしまった新ロードホイール「ALEXRIMS ALX473EVO」、レビューしていこうかと。

 このホイール、メーカーやショップのインプレはちらほら見るが、個人ユーザーが使用してレビューしているのは本当にほとんど見ない。極めてレア感溢れる、人とは違うオンリーワン気分満載のホイール。
 だがレビューの少なさ、使用人数の少なさは同時に 人柱上等 とも言える事態なので、これほどテンション上がって捗るレビューも本当に久しぶりだ(笑)

ALEXRIMS ALX473EVO 基本スペック

 例えば Campagnolo(カンパニョーロ)の Zonda(ゾンダ)Shimano(シマノ)の Dura-Ace(デュラエース)WH-R9100-C24-CL といった超有名かつ定番どころのホイールとは異なり、恐らくは知る人は比較的少数で中でも使用経験がある人はさらに少ないであろう ALEXRIMS のホイール。

 しかし ALEXRIMS 自体は昔からその名の通りリムの OEM 供給を行ってきた有名なメーカーであり、そのホイールはかつては「A-CLASS」のブランド名で販売されていたので全くの無名というわけでもなく、普通にロードバイクとか好きな人なら使用経験が無くとも名前を聞いたことぐらいはあるはず。

 ALEXRIMS ALX473EVO 公称基本スペックは以下の通り。

  • 重量:1460g
  • リム:700C / EXAアルミ合金 / 溶接ジョイント
  • リム幅:外幅 22mm / 内幅 17.4mm
  • ハブ:7075 アルミ製軽量 15mm 径アクスル
  • 対応カセット:Shimano / SRAM 8 / 9 / 10 / 11S
  • ホール:(F) 20H / (R) 24H
  • スポーク:(F) 20 / (R) 24 (2:1) Pillar 社製エアロスポーク
  • ベアリング:シールドベアリング(フロント2個、リア4個)
  • 対応タイヤ:クリンチャー / チューブレスレディ
  • 定価:47,000 円

 ALX473EVO は「EVO」の名が示す通り、前モデル ALX473 のアップデートバージョン。ハブを新設計し直すことにより横剛性と回転性能を向上させたモデルとのこと。

 何より目に付くのはやはりその重量と価格で、1,400g 台で定価 40,000 円台だというのは詐欺を疑ってしまいかねないほどにちょっと考えにくいスペック。
 一般的にアルミホイールで 1,400g 台と言えばカンパの Shamal Ultra(シャマルウルトラ)辺りが思い浮かべられるが、ご存じの通り Shamal の定価は軽く10万円台。Shamal と同重量クラスが Zonda と同価格帯とか、そりゃあ詐欺だと疑って当然である。

 ただ、こうしてきちんとした代理店である RITEWAY から実際に販売されている以上、詐欺というのもちょっと考えにくい……

 で、結局悩みに悩んだ挙げ句ついに購入に至った ALX473EVO だが、ここからは実際に各パーツ組み込みを兼ねた各種チェックを行っていこうかと。

ALX473EVO 各部位チェック&レビュー

 では ALX473EVO の各部位のチェックを兼ねたレビューを行っていこうかと。初期不良や振れなどについては購入時に全てキタサイクルさんでチェックしてもらってるので、ここでは単純に各部位をさっと見ていくことに。

まずはワイド幅・ミドルハイト仕様のリムから

 リムは当然ながらアルミリム。リム幅は外幅 22mm、内幅 17.4mm のいわゆるワイドリム仕様で、タイヤは 25C 以上が対応。ここら辺はカンパなど各有名どころのホイールと同様、流行の 25C に適応しているといった感じ。

 リムハイトは 30mm とミドルハイト寄り。ディープリムほどのエアロ効果は体感できず、外観的な印象で若干目立つ程度だが、初期装備の鉄下駄ホイールは基本ローハイトなものが多いため、お手軽にミドルハイトリムな気分を味わえてお得な気分になれる(笑)

 特筆すべきはそのリムに描かれているデザインやロゴ。例えば定番ホイールの Zonda などは実はこのロゴ部分がデカールなのだが、これはきっちりと塗装としてデザインされているため、剥がれて外観を損ねるということがないというメリットがある。

 ……が、デメリットは逆にこのロゴを消そうとしてもそう簡単に消せないこと。目的は様々だがロゴシール剥がす人結構いるみたいなので……

 つまりロゴデザインが剥がれにくい塗装が良いか、剥がしやすいデカールが良いかは人による。メリットにもデメリットにもなるということ。個人的には剥がれにくい塗装の方が好きだが。

 注意事項などが記載。「ALX473」を含むリムデザイン自体は前モデルと全く同様なので、リムデザインからは前作との違いが見分けられない。せめてモデル名はきちんと「ALX473EVO」として欲しかった……が、恐らく今回のアップデートモデルの変更点はリムではなくハブ回りなので、リム自体に変更はないためロゴにも変更はないということか。

 スポークニップルがちょっとしたアクセントの赤色に。実際にロードに装着して走ってみるとそんなに目立たないが、整備時などにはちょっとニヤッとしてしまう(笑)

 リムテープ付属。ALEXRIMS のロゴとホームページ URL 記載。こんなとこそうそう見ないけど(笑)

 リム外幅は公称通り 22mm。

 リム内幅も公称通り 17.4mm……のはず。ホビーノギスでの計測だとどっちが間違いか分からん(笑)

前モデルからの最大の変更点となるハブはラージ&ワイドフランジの新設計に

 ALX473EVO と前モデルの最大の相違点がフロントとリアの各ハブ。

 フロントハブ、リアハブ共にハブフランジ穴 PCD が前モデルより大口径化し、横剛性が向上。リアハブは構造的に非対称のため、ドライブサイド PCD が 53mm、ノンドライブサイドの PCD が 44mm と PCD を非対称とすることでホイール全体のバランスを取っているとのこと。
 また CTF(ハブフランジ穴の左右間距離)も前モデルよりも大きく取られており、左右間距離が 57.5mm とワイドになっているらしい。

 前モデルを知らない以前にそもそも購入時付属の鉄下駄ホイール以外知らぬ身ゆえ PCD の大口径化や CTF のワイド化がどのような効果をもたらすのかは残念ながら不明。というか素人に体感できるか……?

 だがそんな素人ですら一発でこれまでのホイールと違うと分かってしまう部分がリアハブにはひとつあり、それがフリーボディを空転させた際に出るラチェット音。これがもうもの凄い。

 よく言われるのがカンパ系ホイールのあの「ギギギギィィィ!」という甲高いラチェット音。ALX473EVO のラチェット音はそれに負けず劣らず凄まじいレベルで鳴いてくれる。何かもうすぐに「これは普通のホイールじゃねぇwww」と分かってしまうぐらいに安価なホイールとは音が違う。超高速走行してる感じになれる素晴ら仕様。

 まぁ別にラチェット音とホイール性能が直結するわけじゃないけど、素人にはこうした単刀直入に分かりやすい指標こそが重要(笑)

フロントハブも PCD 36mm と前モデルから大口径化。また使用されているベアリングも大口径化しており、回転性能と耐久性がアップしているとのこと。

 クイックリリースは純正品が付属。レバーとは逆部分の如何にも金属削り出しといったキャップのデザインは非常に好み。ただベアリング部分のアルマイトエンドキャップのカラーが前モデルのレッドでなくなったのは残念。

 リアハブのキャップも同様。しかしながら ALX473EVO のハブは基本的につや消しされた黒一色なのでぱっと見非常に地味。走行中は高速回転している部分なので特に気にはならないが……ちなみに前モデルはまだ A-CLASS ブランドで出ていたため、ハブには「A-CLASS」のロゴが入っていた。

ベアリングは大口径化&シールの種類変更で回転性・耐久性アップ

 ALX473EVO は前モデル同様基本的にメンテナンスフリーの高耐久を誇るシールドベアリングが採用されているが、前モデルからベアリングの種類が大口径化されただけでなくその種類も変更されたようだ。

 まずはフロントのベアリングを確認。表面に記載がないため口径は測ってみないと分からないが、アスクル径が 15mm のため少なくともベアリング内径は 15mm のはず。
 公式サイトの「Alexrims ALX473 ベアリング交換<前編>」を見ると前モデルのベアリング内径は 9mm のため明らかに大口径化しているだけでなく、シール部分の色も異なる。

 工業規格化されているベアリングは一般的にはシール部分が赤色のものは接触ゴムシール型、黒色のものは非接触ゴムシール型、そしてシール部分が金属のものは鋼板シールド型に分類される。

 上記ブログでは前モデルのベアリング型番は「689zz」なので、両面とも鋼板でシールドされた「両側鋼板シールド型」となり、ALX473EVO のベアリングは型番未確認のため片側か両側かは不明だが、少なくとも接触ゴムシール型となる。
 そしてベアリングの耐久性は基本的に接触ゴムシール型 > 非接触ゴムシール型 ≧ シールド型となり、摩擦トルク、すなわち回転性能はその反対でシールド型 > 非接触ゴムシール型 > 接触ゴムシール型となる。

 つまりどういうことかと言うと、ALX473EVO は「シールドベアリング採用」でなく「接触ゴムシール型ベアリング採用」が正しいと言うこと。
 回転性能に関しては乗車せずに空転させた場合どうしても摩擦トルクの少ないシールドベアリング、つまり前モデルの方が回転時間が長いのが当然であり、見た目上の回転性能はどうしても新型の ALX473EVO の方が劣ってしまう。

 だが実際に乗車してクランクを回した場合の回転性能にこの新旧のベアリングの種類の差がどれだけ出るか、また出たとしてもどれほどの精度でそれを知覚できるかは全くの別問題なので、決して接触ゴムシール型がシールド型に劣っているわけではない。現にメンテナンス間隔に直結する耐久性能は接触ゴムシール型がダントツ有利なわけだし。

 多分 ALEXRIMS は新型では回転性能よりもメンテナンス性を優先した結果、ベアリングの大口径化だけでなくシールド型から接触ゴムシール型への変更を決定したのだと思う。ここら辺の思想は「空転性能は渋いがメンテナンスが容易で高性能」を地で行く Mavic(マヴィック)のホイール同様かと。

 リアハブも同様に大口径化した接触ゴムシール型ベアリング採用。表面にはしっかりグリスが塗布されているので耐久性は抜群に高いと思われる。
 そもそも接触ゴムシール型ベアリングは高耐久性能が要求される過酷な工事現場や工場などで用いられるものなので、自転車用途にはどんなもので超オーバースペックのはず。それが国産ベアリングともなればなおさらである。

 それにベアリングは工業規格化されているため、同じ口径のものさえ用意すれば非接触シール型やシールド型に自分で換装可能なので、どうしても空転時の回転性能に拘るならシールド型に交換してみるのも面白いかもしれない。

 ただベアリングの確認時や交換時に問題になるのが、このベアリングを覆って保護しているアルマイトエンドキャップ。
 これは単に嵌まっているだけなので特殊な工具は必要とせずただ抜けばいいだけのキャップだが、その固さはちょっとばかり尋常じゃない。

 指で引き抜くとか花○薫でもないと不可能っぽいレベルなので、やむを得ずペンチとか工具類を駆使したら購入したばかりなのにこんな悲惨な傷物に……一応これでも布とか巻いて保護したのに……

下処理としてガラスコーティングを施工後、実装可能な状態に

 各所のチェックは完了したので、次はタイヤやスプロケットを組み付けて実走できる状態にする前にガラスコーティングを施しておく。

ガラスコーティングでホイール全体をコーティング

 用いるのはエーゼットのガラス系コーティング剤アクアシャインコート。

 ホイールをメンテナンススタンドにセットして、全体にブレーキが接触するリム部分以外にくまなく塗布して磨き込んでいく。

 スプロケットで隠れてしまうフリーボディにも塗布。すでにキャップを外す際にペンチで傷だらけになってしまっているのが悲しい……

 ハブ、スポーク全てに綺麗な新品の今のうちに全部コーティング。果たしてどれだけ効果があるかは分からないが、やらずに後悔するよりは全然マシなので。

タイヤとチューブ、そしてスプロケットは基本的に前ホイールから移植して使用することに

 スプロケットの耐久性は高いため、これは旧ホイールから移植して使用し続けるのが経済的に優しい判断で性能的にも問題ないため、当初からそうするつもりだった。
 しかしタイヤとチューブについてはもう1年以上は使い込んでいるためこのタイミングで交換しても良かったが、タイヤとチューブを新調してしまうと旧ホイールとの走行比較がし辛いと判断し、少なくともタイヤ寿命が完全に尽きたと判断できるまでは旧ホイールから移植して使い続けることに。

 しかしながらチューブだけは普通のブチルよりも性能は良いが耐久性的に劣る R’AIR 使用のため、万が一を考えて予備をふたつ容易。
 理由は万が一組み付け時に失敗したり、あるいは交換時に劣化が激しいと判断した時のため。そして最大の理由が旧ホイールのリア側に使用していたチューブのバルブ長は 34mm のため、30mm リムハイトの ALX473EVO には使えないと気付いたため。

 当たり前と言えば当たり前だが、気付いて良かったよ……

 というわけで新たに購入した R’AIR のうち使用するひとつを取り出して初期不良チェック。少し空気を入れて膨らみ方を見るが、歪な部分はなく空気漏れも無しのため合格。

 ではタイヤパウダーならぬベビーパウダーを入れた袋に放り込んでシャカシャカヘイ♪

 タイヤの内側にもしっかりパウダーをまぶして固着を予防する。ちなみにタイヤは Continental(コンチネンタル) GrandPrix 4000SⅡだが、ここまでノーパンク・ノートラブルで来た怪物タイヤであるもののさすがに磨り減りが目立ってきたので、この機会に前後ローテーションをして寿命の時まで使い倒すことに。

 しかしフロントタイヤと比較してリアタイヤの磨り減り方は凄まじく、タイヤ交換時期を示すインジケーター穴がほとんどなくなっていた。フロントはまだまだ大丈夫だったのに……
 やはりこれはハンドリングやブレーキングなどの乗り方や、よく走る場所の路面状態にもよるのだろうが、このままだと下手すれば 4,000km も持たない感じだった…… GrandPrix 4000SⅡは公称 4,000km 後半台まで耐久力があるということだったのに……

 17.4mm ワイドリムと 25C タイヤの邂逅。最適なもの同士が出会うというのは見た目にも性能的にも実に素晴らしい……と思いきや、GrandPrix 4000SⅡは 2,500km もの使用のうちにタイヤ幅がいつの間にか 28C 近くまで膨れあがっており、見た目が若干スマートじゃない(笑)

 あと今回新たに購入した R’AIR、フレンチバルブの先端が何か黒ずんでる……ちゃんと使えはするが、どうなってんの一体……

 次はスプロケットの移植。まずは下準備としてフリーボディ表面に薄くグリスを塗り、さらにそれを拭き取りつつ伸ばして極薄のグリス幕を作っておく。
 フリーボディとスプロケットの接触面へのグリフやオイル塗布には賛否両論あり、どちらも理に叶った意見が出ているが、個人的にはやはり金属同士の焼き付き防止のためグリス塗布には賛成派。ただ非常に薄く、だけど。

 事前にディグリーザーに漬け置きして徹底洗浄しておいたスプロケットを装着。これでついにホイールが実走可能な状態に。

 ……と思っていたら、実はこのスプロケット組み込みの時点でひとつえらいミスをやらかしていたことに、実際に走行してから気付く。もっと正確には走行中に違和感はあれど原因には気付かず、帰宅後ようやく自分が何をやらかしていたのかに気付くハメに。

 上の写真だけで一発で気付いた人は凄い。普段からしっかりと自転車の整備をして精通してる証拠だ(笑)

 正解はこちら。

 5番目と6番目のスプロケットギアの位置が入れ違いになっている。

 これを実際に走行しても違和感程度にしか気付けなかったとは……まぁ気付いたところで出先でどうにかなる問題でもないんだが。何かやってしまったという感じだ……

キャリパーブレーキのクリアランスを調整して、ロードバイクに装着完了

 タイヤとスプロケットの組み付けが終わったら最後はいよいよ実際にロードに装着して、ブレーキのクリアランス調整を行って作業完了となる。

 愛車 KUOTA KRYON に ALX473EVO を装着。派手過ぎず目立ち過ぎず、しかし 30mm リムハイトのお陰できちんと主張はある良い外観に。

 リムの外幅が 22mm になったため、それに合わせてブレーキのクリアランスを調整する。

 これが本当に最後の最後、サイコンのスピード計測用のマグネットの装着。ここに至るまで完全に忘れてたよマグネット付けるの……マグネットは以前まとめて購入しておいた二六製作所のものを使用。

 これでいよいよ実装可能な状態になった新ロードホイール ALX473EVO。その実力が如何なるものかについてはしばらく走り込んでからまたレビューしたいかと。

おまけ:ALX473EVO の空転時の回転性能とラチェット音の確認をしてみる

 ALX473EVO に採用された接触ゴムシール型ベアリングは前モデルの鋼板シールド型ベアリングに空転性能は劣っても通常走行時の性能に大差は無く、メンテナンス性においては非常に高性能である。

 上記の言葉に誤りは無く、実際に MAVIC などの有名ブランドホイールでも同様の思想理念のものが多数ある。そもそも低負荷時の回転性能が良くてもそれが走行時の回転性能に直結するわけはないと、少し考えれば分かることだ。

 ……が、それでもやっぱり 素人には気になって仕方が無いのよそこら辺!

 まぁ実際の走行性能がどうかは走ってみないことには何とも言えないが、少なくとも今ここで実際に空転性能については確認できるわけなので、自己満足のためにもやってみたいかと(笑)

 まずは KUOTA KRYON 購入時付属のホイール、Shimano WH-RS010。いわゆる「鉄下駄」に属するホイール。空転時の回転時間は約9回転としょんぼりな結果。

 続いて ALEXRIMS ALX473EVO。滑らかな回転性能と謳うその実力は、驚愕の約6回転。

 うぅむ、接触ゴムシール型ベアリングの回転性能は想像以上に渋い……

 最後に ALX473EVO のラチェット音。ギイィィィィ!と凄まじい音で鳴く。サイクリングロードとかでこれで背後から近づくとか一種の煽り運転とか見なされんだろうな……

おまけのおまけ:新旧ホイール実測重量確認

 今回の ALX473EVO 購入に合わせてデジタル測量計を購入したので、旧ホイールの Shimano WH-RS010 と新ホイールの ALEXRIMS ALX473EVO それぞれの実測重量を計測してみた。結果は以下の通り。

 まずは Shimano WH-RS010。いわゆる「鉄下駄」に属するホイールで、公称値ではフロントが 820g、リアが 1,070g、前後合計 1,890g の鉄下駄の名に恥じぬ重量級。こいつの実測値は、

  • 乾燥重量:フロント:795g / リア:1,080g / 合計:1,875g
  • 走行可能状態での重量:フロント:1,140g / リア:1,450g / 合計:2,590g

 ここで言う「乾燥重量」はタイヤ、チューブ、スプロケットなど余分なモノを取り除いたホイールの重量(但しリムテープとクイックレバーは含む)で、「使用可能状態の重量」はそれら全てを装着した状態のホイール重量。

 フロント重量に公称値と比べてそこそこ重量誤差が出ているが、デジタル測量計にも±50g 程度の誤差が生じるとのことなので、まぁこれは許容範囲内か。

 対して ALEXRIMS ALX473EVO の実測値は、

  • 乾燥重量:フロント:690g / リア:870g / 合計:1,560g
  • 走行可能状態での重量:フロント:1,010g / リア:1,490g / 合計:2,500g

 ALX473EVO の公称値はリムテープとクイックリリース無しの完全乾燥状態でフロント 645g、リア 823g なので、まぁ乾燥重量は大体公称値通りの計測結果に。
 しかしながら走行可能状態の実測重量は 2,500g とどう考えても妙な重量測定結果に。鉄下駄と 90g しか変わらないというのは……測量計の誤差を考えても計算が大幅に合わない。

 取りあえず各パーツの公称重量を単純に計算して、どちらのホイールの計測結果が誤っているのかを簡易的ながらチェックしてみる。
 まずはフロントホイール。タイヤの Grand Prix 4000SⅡ 25C が 225g、チューブの R’AIR が 76g のため、タイヤ+チューブ= 301g。フロントの場合乾燥重量にこれがプラスされた値が走行可能状態重量なので、

  • WH-RS010 フロントホイール重量:820g + 301g = 1,121g
  • ALX473EVO フロントホイール重量:645g + 301g = 946g

 ここにリムテープ+クイックレバーで+100g 程度と考えると、WH-RS010、ALC473EVO 共に大体実測重量と合致する結果に。

 リアホイールの場合さらに組み込みパーツにスプロケットが追加されるため、スプロケットの重量を計算。使用スプロケットの 105 CS-5800 12-25T が 340g なので、

  • WH-RS010 フロントホイール重量:1,070g + 301g + 340g = 1,711g
  • ALX473EVO フロントホイール重量:823g + 301g + 340g = 1,464g
  •  上記の結果を見れば、ALX473EVO は大体実測重量通りなのに対し、WH-RS010 は 300g 近く公称重量合計値と誤差が出てる……例えば汚れとかオイルの分重量差があったとしても、さすがに ±300g はない。

     よって測定ミスは WH-RS010 と判断。公称重量値から求めた重量で前後ホイール走行可能状態の合計重量を求めると、2,832g となる。つまり、

    • WH-RS010 前後重量 2,832g - ALX473EVO 前後重量 2,410g = 422g

     今回のホイール交換で、約400g 程度の軽量化に成功した結果となる。各ホイールの純粋な公称値計算でも重量差は 430g と出ているので、概ね合致する結果となった。

     これによって愛車KUOTA KRYON の総重量は、

    • ホイール交換前:8.93kg(実測)/8.42kg(公称値より計算)
    • ホイール交換後:8.09kg(実測)/8.00kg(公称値より計算)

     上記のようにまたまた実測値と公称値計算で妙な誤差が出ているが、ホイール交換前の計測は外し忘れのツールボトル分(530g)が含まれているためなので、概ね公称値結果と合致することに。

     残念ながら公称値計算でもホイール交換後重量は 8kg ちょうどとなり、夢の 7kg 台には届かなかった……普段はここにサドルバッグやドリンクボトル、ライトなどが装備され大体+1.5kg ~ 2kg で走行することになることを考えると、走行時の重量は約 10kg。

     もし素の状態での総重量が 7kg 台に入れば、サドルバッグなどをフル搭載しても総重量は 10kg 以下。ロード乗りにとってやはり「10kg 以下、一桁台重量」というのはひとつの指標であり夢でもある(乾燥重量の場合は 10kg 以下をクリアしているのがロードバイクの最低基準でもあるが……)

     軽量化に固執する訳ではないが、今回のホイール交換のより 7kg 台突入まで 100g を切った状態なら、目指してみる意味も価値もあるというもの。

     ただ、あと 100g の軽量化というのはこれがまた以外に難しい……交換するのはステムか、ハンドルか、それともサドルか……思い切ってコンポを 105 から ULTEGRA にでもすれば一気にクリア可能な重量差ではあるが、その結果はお財布の中身までもがさらに超軽量化されるハメに……

     …… ULTEGRA Di2、欲しいけど……ねぇ(笑)

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