飽和する趣味に溺れる、とある奈良県民の徒然趣味日記。

【富士登山】大和葛城山へひとりで登ってみた【予行演習】

2017年5月27日

 4月末に決行した友人達との富士登山のための登山演習、今度は地元奈良にある山の中でも手頃で有名所の大和葛城山に登ってみた。ひとりで。

 実はひとりで登山するのは人生初の体験……大和葛城山自体は標高 1,000m に満たない低山で、地元のハイキングスポットとしても親しまれてる難易度の低い山だが、「人生初の単独登山」という謎のプレッシャーのため登山難易度は数レベルアップした感じだ(笑)

 今回の登山の目的はもちろん富士登山のための練習というのがメインだが、それ以外にも今回はもうひとつメインを張る目的があったりする。それがちょうどこの時期に満開となり「一目百万本」とも称される、

 大和葛城山山頂に咲き乱れるヤマツツジの写真撮影。

 以前から行きたいとは思っていたが、何とも丁度良い時期に丁度良い目的と重なってくれたため、モチベーションは一気にマックス。よって今回も重たい三脚背負って登山することに決定(笑)

最寄り駅は何故か奈良県内より大阪府内から方が到着が早い場合がある謎の近鉄御所駅

 大和葛城山登山口への最寄り駅は近鉄御所駅になり、そこから葛城山ロープウェイ駅前までバスが出ているので、今回はそれを利用した……が、自宅の最寄り駅などにもよるが、よくよく時刻表などを見比べてみると法隆寺住まいの場合、一度大阪天王寺に出てから近鉄あべの橋駅から近鉄御所駅を目指した方が早い場合がある と知って愕然となる。

 同じ奈良県内のはずなのに、何だこの異境感は……

 今回使った大和葛城山登山口までのアクセスルートはこんな感じ。

  1. 【近畿鉄道】近鉄平端 → 近鉄橿原神宮前(近鉄橿原線)
  2. 【近畿鉄道】近鉄橿原神宮前 → 古市(近鉄南大阪線)
  3. 【近畿鉄道】古市 → 尺土(近鉄御所線)
  4. 【近畿鉄道】尺土 → 近鉄御所(近鉄御所線)
  5. 【奈良交通バス】近鉄御所 → 葛城山ロープウェイ駅前

 所要時間は自宅からは大体1時間半、交通機関のみで1時間ジャスト程度。

 大和葛城山には駐車場もあり 1日 1,000円で駐車可能(2017年5月現在)。前述の通り同じ奈良県内からの来訪であっても日時によっては一度大阪に出てから近鉄御所を目指した方が早い場合があるという凄い場所なので、所要時間や往復の交通費を考えた場合、奈良県内から大和葛城山を目指す場合は自動車の方がお薦め

 ちなみに今回の移動時間を見る限り、自宅から葛城山ロープウェイ駅前までなら ロードバイクかっ飛ばした方が断然早く着く計算だった。

 まぁ大切なロード放置して登山とか絶対しないけど(笑)

 今回は家の都合で自動車が使えずにやむを得ず電車となったが、次は必ず自動車で来よう……しかしながら最寄り駅の近鉄御所駅では大和葛城山登山コースの簡易マップを入手でき、また駅前の交番には登山届け用のポストも設置されているので、県外からの場合は普通に公共交通機関を使うのが無難かと。

 また大和葛城山登山コースマップは以下の近鉄のサイトからも入手できる。

 今回の登山ではこいつをタブレット端末の Nexus7 にダウンロードし、登山届けは奈良県警のメールフォームで提出。ただマップはやはり紙で手元に置いた方が何かと便利だと後で気付いた。

 ここら辺は経験してみないとなかなか分からないものだ……

大和葛城山登山開始。登りは櫛羅の滝コースから

 朝7時に自宅を出発して、9時に葛城山ロープウェイ駅前に到着。正式名称は「葛城索道線 葛城登山口駅」と言い、れっきとした近鉄の一部。今回は初の単独登山ということで、余裕を持つためにかなり早めの時間帯から登山することに。

 しかしながら満開のピークは既に先週終了したとはいえさすがはつつじの開花時期の大和葛城山、この早い時間帯であろうとも行きのバスは満員で、電車内にも登山装備の人々が結構な人数いたりした。

 葛城山ロープウェイ乗り場より葛城山山頂を仰ぐ。一直線に山頂までを結ぶロープウェイに一瞬心惹かれるが、今日は登山練習がメインであることを思い出して切符買うのを我慢。

 ちなみに自宅最寄りの近鉄平端駅から葛城山ロープウェイ駅前まで電車もバスも全部 PiTaPa だけで大丈夫だったが、葛城山ロープウェイは PiTaPa には未対応。

 大和葛城山登山口へはロープウェイ駅横の坂道を登った先にある。

 途中にあるのは曹洞宗不動禅寺。藤の花が綺麗とのことなので、また機会があれば寄ってみようかと。今日は時間管理がどうなるか分からないのでパス。

 大和葛城山登山口到着。結構しっかりしたメッシュフェンスの鳥獣防止柵兼門扉の先から、いよいよ登山ルートに入ることに。

 注意書き。いくら地元民に親しまれている山とは言え、やはり舐めてかかると危険な模様。特に冬。

櫛羅の滝コースへ進行。まずは櫛羅の滝を目指す

 大和葛城山にはふたつの登山ルートがあり、ひとつは中級者以上向けとなる北回りの「北尾根コース」、ひとつは初級者向けとなる南回りの「櫛羅の滝コース」。
 今回は登りはまず櫛羅の滝と行者の滝のふたつを巡る、比較的登りやすいとされる初級者向けの櫛羅の滝コースで山頂を目指し、下山時には北側のダイヤモンドトレールから分岐する北尾根コースを下るルートを取ることに。

 とは言え何分初の単独登山のため、もし万が一時間が足りない、天候が悪くなった、あるいは体力不足などの問題が発覚した時点でロープウェイでの安全な下山も視野に入れておく。

 登山口を進んですぐの場所に、櫛羅の滝コースと北尾根コースの分岐案内。真っ直ぐ進むと櫛羅の滝コーストなり、見る限りかなり平坦で歩きやすそうな道だが……

 ふと横の北尾根コースに目をやると、何だこの如何にもな THE・登山道はwww

 なるほど、これは確かに中級者向けコースだな北尾根は……これ登るのもキツいけど下るのもキツそうで今から下山が心配になってくる……

 まぁ下山時の心配は下山時にするとして、取りあえずは櫛羅の滝を目指して進んでいく。途中で小川が流れていたり、地面が湿っていたりと、やはり滝が近いせいか湿気分が多いが不快では無くむしろ快適な環境。ただ足場の滑りだけには注意。

 一本道をしばらく進んでいくと、程なくして櫛羅の滝の案内が。

 櫛羅の滝前に到着。広場になっていて、休憩用の椅子などもあり子供連れの結構登山客もいた。

 櫛羅の滝。思いの外高さがあり、水勢も強く飛沫が上がっていた。

 夏場に飛び込むと心地よさそう。と言うか子ども達が何人か飛沫を浴びて遊んでいた。

 櫛羅の滝の説明。別名「不動の滝」とも。現在の滝壺は平成元年に修復されたものらしい。

二の滝・行者の滝を目指して登るも予期せぬアクシデントに遭遇

 櫛羅の滝前で軽く休憩した後、登山再会。次に目指すは二の滝である行者の滝。

 ここからが登山本番と言わんばかりに階段が急勾配化。一気に体力を削られる行程の開始に。

 急な木製階段の途中でふと後ろを見ると、出発点だった葛城山ロープウェイ駅が見えた。結構登ったつもりだったのにまだあんなに近くにあるのかとちょっと愕然。

 乱れるように立ち並ぶ杉の合間を縫うように山頂に続く登山道。これ他の登山客がいないとどこをどう歩けばよいのか初心者には全然分からん……

 本日は超が付く程の快晴。その上気温は高過ぎず低過ぎずというまさに絶好の登山というかアウトドア日和。

 櫛羅の滝以降思いの外急勾かつ足場の悪い登山道が続いたが、ようやく次の目的地である二の滝、すなわち行者の滝の案内が見えてきた。が……

 なん……だと……?

 一体何時から通行止めになったのかは分からないが、事前に調べた中ではそんな情報はなかったので正に寝耳に水状態。何てこった……

 しかしながら通れないものは仕方が無い。よって気を取り直してこのまま最終目的地である葛城山山頂を目指すことに。

行者の滝から山頂までは比較的歩きやすい登山道が続く

 行者の滝を後に、一路山頂を目指して再び登山開始。

 途中封鎖された橋があり、すぐ脇にある横道を歩く。どうやら落石があって崩壊したらしい。やけに人工的に切り取ったような岩にも見えるが……

 途中でいくつか橋を渡る。板と板の間には隙間が結構あるので、ここではトレッキングポールは使わずに進む。下には川が流れているようで、蛙か何かの鳴き声が辺り一面に響いている。

 途中で分岐点。杉の木に赤いロープが巻いてある右側のルートが山頂に続く登山道で、左側が行き止まり。これがまた非常に分かりにくい。

 というかこんなもん登山になれた人間でないと高確率で迷うこと間違いなし。もう少し分かりやすい目印をとも思うが、そうすると今度は少なからず自然を害することにもなるので難しいところか……

 杉の木の合間の登山道を抜けて急勾配の階段を越えた先には開けた岩場が。ここまで休憩を取っていなかったことを思い出して、ここで 10分程休憩を取ることに。

 ここまでの登山時間は約2時間。途中写真を撮りながらだったことを考えると、まあまあ予定通りのペースで登山できていることに。

 休憩を終え、登山再開。岩場のすぐ先に案内板があり、山頂へはあと数百m という表記が。というか登山口ロープウェイからここまでがたった 3km だったことにちょっと驚愕。体感的にはもう 5km 以上は歩いた気分だったんだが……

 山頂へのルートの脇にあるこの橋の先は水越峠を経て金剛山へ至るルート。結構な人数が水越峠側から歩いてきていた。一度はこのルートも取ってみたいが、初心者には距離がありすぎる……

 葛城山水源地。ここを越えると山頂はすぐそこに。

 ついに山頂へと至る道、近畿自然歩道に出た。ここからはほぼ整地された道になり、非常に歩きやすく安全なルートになる。

 途中には自然研究路への分岐が。この自然研究路の先にはさらに下山時に通る予定の北尾根コースへの分岐があるが、今回は自然研究路は通過する予定は無し。また次の機会ということで……

 登山道を登ってきた人達、ロープウェイで来た人達が合流するためか、近畿自然歩道周辺にはかなりの人数が集まっていた。というか外国人多いな……

 ふと横を見れば山間から垣間見えるのは奈良は御所の町並み。快晴で視界も良好、雲も少なく最高の景観が楽しめる。

大和葛城山山頂を巡る。ピークを過ぎても雄大なつつじの絨毯は圧巻のひと言

 近畿自然歩道に出てしばらく道なりに進むと、昼食兼休憩予定地の白樺食堂が見えてくる。

 この時点での時刻は午前11時30分。事前に立てた山頂到着予定より 30分程遅れているが特に問題なしと判断し、まずはここで昼食を摂ることに。

 白樺食堂のお値段はちょい高めだがまだ良心的な範疇。しかしながら本日は昼食持参なので、奥の展望テラスだけお借りしようかと。

 店内、あるいは店の外側から回って入った先にある展望テラス。多くの人で賑わっているが、十分休憩するスペースはありそうだが、その前にちょっと下界の風景を見てみることに……

 まさに絶景。

 先ほど近畿自然歩道から見た風景も相当のものだが、さすがは展望テラスを名乗るだけはあり、山の木々の遮りが少ないここからの風景はそれを遙かに超えるレベル。

 奈良方面を眺める。こうして見渡すと奈良は確かに山々に囲まれた盆地であると強く認識できる。

 E-M1 で初のパノラマ撮影。と言っても OLYMPUS Viewer での合成が上手くいかなかったので Photoshop で合成したんでなかなかに歪みが酷いが。

 昼食後、白樺食堂前にて美味しそうな団子が売っていたのでひとつ購入しようと思ったら現在焼いている最中とのことだったので、先に山頂に登ることに。

大和葛城山山頂へ

 大和葛城山山頂への道は、白樺食堂のほぼ目の前から入ることができる。

 山頂は高原になっているためか、そこに至るまでの道もかなり開けており開放感に溢れている。

 大和葛城山山頂、到着。

 こうしてひとりで自撮りとかするの初めてだな(笑) 今回は初めての単独登山に初めてのトレッキングポール使用等々、色々と記憶に残る登山になった。

 山頂の開け具合はかなりももの。ここで昼食を摂っている人も大勢居た。というかバーナーで昼食作っている人めっちゃ多くてすげぇ欲しくなったんですけどバーナー(笑)

 山頂から望む奈良の風景は、先ほどの白樺食堂の展望テラスからの風景とはまた若干違った趣。

 周囲には金剛山など葛城山よりも標高の高い山があり、ここでもまだ山に囲まれている感が強い。

 大阪方面。少し霞掛かっているが奥に高層ビル群が見える。あれがあるということは決して奈良ではない(笑)

 大和葛城山山頂から見る金剛山……だよねこれ?イマイチ良く地理把握してない(笑)

 ただ周囲の山々の中でもダントツの迫力を持つデカさの山は金剛山以外に考えられない。葛城山山頂から見てなおデカいと思えるスケールの違いはもの凄い……

 ちなみにウチの母親は中学生の頃学校の遠足で冬の金剛山に軽装で登山させられて、教頭の先導ミスで遭難して死にかけて以来二度と行かなくなったとのこと。昔の学校は根性論で無茶するからな……

 山頂にある観光大和路展望図。山頂から見える景色の概略を見ることが出来る。これによると現在地の標高は 959.7m とのことだが……

 所有している CASIO PROTREK の高度計によると現標高は 985m で、その差は約 25m。しかしながら PROTREK の高度計は気圧・温度変化から標高を計測タイプで、しかもこれは結構旧型のため 5m 単位でしか表示できないので、それを考えるとまぁこの誤差は許容範囲内じゃないかと……購入してから一度もキャリブレーションしてないし(笑)

 ちなみに上記画像で付けている手袋は、表記から分かる通りパールイズミのサイクリング用グローブ(しかもプレミアム)。前回の比叡山登山で手に軽傷を負ったことを踏まえて今回装備してみた。
 本来なら登山用グローブを用意するのはいいのだろうが、余計なコストを可能な限り削減しようと考えた結果、サイクリング用グローブを流用することに。

 しかしサイクリング用とはいえ手の平の保護には十分だし、通気性は言わずもがな抜群。その上手の平にはパッドが付いているためトレッキングポールを付いた時の衝撃も緩和されるなど、割とメリット尽くしのベターチョイスだったと後で気付いた。

 もし夏場の低山登山グローブを迷っていてサイクリング用グローブを持っているなら、登山用途への流用は結構お薦めできる。割とサイクリング用品と登山用品は互換性あるの多い気がする……

 山頂で休憩後、次は葛城高原ロッジへ。

 ロッジ前には「天空のハッピーベル」なるものが。説明を見ると葛城山頂での婚活事業の実施記念として設置しているとのこと。山頂で婚活……

 葛城高原ロッジの昼食のお値段はなかなかに挑戦的。その分良いもの使ってるんだろうけど……

 葛城山ロープウェイは6月1日から7月14日、つまり梅雨の期間は運休とのこと。こう聞くとロープウェイに乗りたくなってくるな……

 白樺食堂に戻ると、ちょうど団子が焼き上がっていたのでひとつ購入。1本350円也。

 正式名称は焼草団子で、仕上げにクルミ入りの味噌を塗って提供してくれる。お味の方はなかなか良い感じだが、味噌は後でクルミ入りと見るまでクルミの気配は感じられなかった……

本日のもうひとつのメインイベント、葛城山自然つつじ園へ

 昼食休憩と山頂制覇を終え、次はいよいよ本日大和葛城山へやって来たもうひとつの目的である葛城山頂に絨毯のように広がるという「葛城山自然つつじ園」へ。

 残念ながら満開のピークは既に先週終わってしまい、今でもう散り始めているとのだったが、

 それでもなおこの視界一面に広がる、咲き乱れるつつじの領域。

 葛城山のつつじ園はよく「一目百万本」と称されているが、それが誇張でも何でも無いことが枯れ始めてなおこれだけの圧倒的な存在感を示していることからもよく分かる。

 つつじ園には至る所に展望用のテラスが設置されており、山頂付近から見下ろすも良し、つつじ園内に入ってつつじに囲まれるも良しと、とにかくつつじを徹底的に満喫できるようになっている。

 中にはつつじが咲いていないスペースもあるが、このつつじ園がどれだけの努力の上に維持されているかが感じられる。

 山頂付近の展望テラスからつつじの絨毯を一望する。もし満開時に来たなら一体どれだけの密度のつつじが見れるというのだろうか……まぁ満開時は見物客も半端ないというので来る気はないけど(笑)

 つつじ越しに望む金剛山。来月の富士登山練習予定地は金剛山なのだが、果たして梅雨の真っ只中に登れるのだろうか……

ダイヤモンドトレールを介し、北尾根コースを通っての帰路に

 思った以上のつつじに圧倒されてしまい下山開始予定の13時を30分程オーバーしてしまったので、ちょっと急ぎ足で下山を開始することに。
 もしバスの時刻までに下山できなければ次のバスは1時間後という碌でもない目に遭ってしまう……もしそうなったら歩きで駅まで行った方が早くなるな(笑)

 地元ではないもののまだここら辺はサイクリングで訪れている故に地理が効くので、30分の遅れに急ぎ足だが焦りは感じずに下山スタート。

 まずは白樺食堂前の葛城山キャンプ場前からダイヤモンドトレールに入り北上。そのまま進むと弘川方面と北尾根コースへの分岐案内があるのでここまでは迷わず一直線。

 ただ北尾根コースは事前情報で中級者向けとあった通りほぼ自然そのままの登山道がひたすら続くので、登りはもちろん下りもかなり気を遣いながら歩かないと割と危険な箇所がちらほらあった。

 登りの櫛羅の滝コースも結構急勾配で初心者にはちょっと……と思っていたが、実際北尾根コースに入ってみるとなるほど櫛羅の滝コースは初心者向けだと思い知らされた。

 ここでダイヤモンドトレールから離れて正式に北尾根コースに分岐・進入することに。ちなみにこのまま北上した場合、岩橋山に至ることに。

 ここからの登山道は本格的に中級者向けに。至る所に急勾配かつ荒れた道があり、両手でロープを掴みながらでないと危険な箇所がいくつもある。

 御所市の石標がある地点での分岐路。ここはこれまで通ってきた山頂への道と葛城登山口への下山道、そして近畿自然歩道から続く自然研究路の3つのコースが交わっている。

 ここで中国人か韓国人の登山客2人とすれ違い、おもむろにスマホを向けられたと思ったらスマホから「こにちわ~」と日本語で挨拶が(笑)

 最近はスマホあるから言葉使えなくても海外旅行しやすくなったよね……

 葛城山ロープウェイ駅を目指してひたすら下山。所々にこうして突き出た鉄筋があり、転倒時にかなり危険じゃないのかと思う。路面も荒れてるし……

 ふと木々の間から葛城山頂ロープウェイ駅が見えた。しかも今まさにロープウェイが下っていく瞬間を撮影できた。特にロープウェイの音はなく、聞こえるのは木々の葉が擦れ合う音や鳥の鳴き声など、まさに人工物の一切無い自然そのままの音のみ。

 ベンチの設置してある展望スポットに到着。これで北尾根コース下り全行程の約 2/3 は越えたことになるため、ここでちょっと休憩。
 時間を見ると予定下山時刻が15時30分なのに対して今はまだ14時30分程とかなりのハイペースで下ってきたことになる。感覚的には特に急いだつもりもなかったのだが、やはり下りは無意識にペースが速まるようだ。

 この展望スポットから見えるのは御所の町並み。今日は本当に天候に恵まれて最高の登山日和だ……

 ここで何名かの登山客とすれ違ったが、そのうちの数名がいわゆるガチの人のようで、今日ここまでで既に葛城山登山道を2週し、しかも「何も道具を使わずに登り降りができるようになるまではド素人」ということをどこぞの夫婦に話していた。どうやらトレッキングポールなどを使う人が許せないご様子。

 その意見には賛否両論はあれど、確かに昔はトレッキングポールなんて使わずともここより高い山に登っていた人もいたしなぁ……だけどそれを万人に適用するかどうかはまた別の話だとは思う。

 途中両手を着きながらでないと降りれないような斜面を下った先で、ちょうど頭上にロープウェイが来たのでちょっと休憩がてら撮影。こんな位置にロープウェイが見えるということは、ゴールはすぐそこのはず。

 北尾根コース下山、最後の急斜面。ここで 滑って転倒という痛恨のミス。

 幸い怪我は右中指をちょっと擦り剝くだけで済んだが、ここまで気をつけていただけにちょっとショック……やはり疲れが溜まると判断力が鈍るな……

 最初の最初、櫛羅の滝コースト北尾根コースの分岐で見た北尾根側から無事下山完了。最初に予感した通り、初心者には優しくない中々に碌でもないコースだった……ふぅ……

大和葛城山登山を終えて

 初の単独登山となった大和葛城山、地元民に親しまれるハイキングコースということだったが初心者からすれば結構な登り応えのある山だった。
 とは言え通行困難なほど難易度が高いわけでも無く、疲れ切ってしまうほど距離や標高があるわけでもない、今日の天候と気温も相まってか適度な疲労感が非常に心地良い登山となった。

 葛城山ロープウェイ駅前にて下山完了したのは午後15時ちょっと過ぎで、次のバスまで約40分といったところ。予定よりも20分程早く下山できた計算になる。写真撮影しながらの割にはなかなかのペースだった。

 ……で、ここで何やらトラブル発生。若干早めに着いたバスの運転手に対して「我々は疲れているので早く乗せろ」と怒鳴り散らした高齢の登山客がひとり。
 勝手にその場にいた登山客達の代表を名乗っただけでなく、たった1台のバスにこの人数が乗れるかとがなり立てた挙げ句、後に臨時バスが来ると説明した運転手に対して非常に身勝手なことをわめき散らして、満足顔に浸っているという何とも惨めな愚行に及んでいた。

 いい年をした人間が小さな子どもですらも守れるルールを守らずに、勝手にその場にいる人間達を巻き込む形で怒鳴り散らすのは見てて不愉快以前の問題。
 今日は非常に心地良い経験ができただけに、最後の最後でこんな下品な事態を目の当たりにしてしまったのは残念でならない。

 ああいう人間には他人がいる社会の場には出てきて欲しくないものだが……

 ともあれ登山自体はつつがなく終了し、大和葛城山も櫛羅の滝や山頂高原など見所満載で非常に大満足の一日だった。特につつじ園のつつじは見頃の満開時期を若干外したところでその圧倒的な魅力が霞むことは無いため、

 つつじが咲き乱れるこの時期の大和葛城山への登山は非常にお薦め。

 ただ本当に見頃中有の見頃となる満開時期真っ只中に行くと、ロープウェイ待ちだけで数時間という苦行を強いられるため要注意。

おまけ:今回の登山で試してみたお役立ち道具類

 今回の登山もまた富士登山予行演習の一環ということで、色々な道具類や装備品の取捨選択のための評価を兼ねている。と言うことで今回の登山で役に立った、あるいは気になった道具類を紹介してみる。

 写真撮影に行くならばカメラがないと始まらない。

 高画質を追求するならフルサイズ一眼レフこそ至高にして究極だがその重量は登山においては鬼門、ということで画質と重量の双方をバランス良く追求するなら行き着くのがミラーレス一眼。
 とは言え最近はコンデジとは言え一昔前のデジイチ以上の高画質を得られるものも多くなっているため、どれを選ぶかは個々人のこだわり次第……が、登山にカメラを持っていかないという選択肢だけはない。

 もしミラーレスなりデジイチなりレンズ交換式のカメラを持って行く場合、レンズ保護フィルターは必須。さもないと高価なレンズが死んで心も死ぬことに……
 あと余裕があるなら、より美しい風景撮影のために保護フィルターだけでなく C-PL フィルターも用意しておくととてもとても幸せになれる。まだ持ってないのよ C-PL フィルター……

 今回のつつじ撮影の時程 C-PL フィルター買っときゃ良かったと思ったことはない。

 C-PL フィルターはお高いものの、次回の登山までには絶対購入しよう……

 今回の登山で初使用となるトレッキングポール。万が一不要と思うことがあっても心と財布のダメージを抑えるべく、比較的安価でかつ評価もそこそこの DABADA のアルミ製トレッキングポールを購入。結論から言うと

 いいわコレ。

 登山、特に下り時には安定感を得られるという意味では非常に役に立ってくれた。正に文字通り「転ばぬ先の杖」となってくれる。それでも今回は1回転んだが(笑)

 腕力を推進力の補助として使用できるというのも嘘ではなく、確かに歩行が楽になった感じはある。ただ慣れないと腕の疲れで逆に辛くなりかねないので、トレッキングポールの真髄は「前に進むことの補佐」ではなく不安定な足場での「安定性の補助」にあると思う。頼り切るのではなく、あくまでも「補助」。

 またトレッキングポールは万が一の場合の添え木の代わりやテントやツェルト設営時のポールの代わりなど非常時の代替品としても使用できるので、持っていても損はない。が、それでもやはりポール2本分の重量加算にはなるので、登山の必須アイテムには入らない感じ。ケースバイケースで使い分けるのが吉かと。

 私の登山ライフを ひとつ上のステージに進めてくれた神アイテム。

 登山におけるカメラ携行の手段は数あるが、登山という非日常における運搬性能、カメラ本体+レンズによる重量がもたらす疲労感の削減、急な雨天や不注意による転倒などの万が一の場合のカメラ保護能力、そして何より撮りたい時にすぐにカメラを取り出せる使い勝手の全てを一定の水準以上で満たしてくれるコイツは、もはや崇拝の対象にさえなりつつある。

 価格は決してお安くはないが、一度でも使ってみたら激安に思えてならなくなる不思議アイテム。もちろんこれ以上のものももっとお安い類似品もあるが、今のところこれがベストバイ。
 カメラを携行しない場合はインナーバッグを取り外して、地図や行動食にその他小物入れとして利用することもできる、何から何まで隙が無いまさにアルティメット・ワン。

 今回も持って行った軽量のコンパクト三脚、Manfrotto の BeFree。いくら軽量とは言ってもそれなりに重量があるので登山には必要か不要かはかなり意見が分かれるところ。
 最近のデジイチやミラーレスは手ぶれ補正が神懸かってるので明るい昼間に風景を撮る程度なら三脚は不要だが、友人達との記念撮影や今回のようにひとりで自撮りする場合はやはり必須になるのが悩ましい。

 このサイズ、このレベルの三脚が重量 500g で出たなら5万越えでも買います。割とマジで。と言うかそのレベルだと購入希望者多数だろうけど(笑)

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