【人生初】105 リアディレイラーのプーリーをメンテしてみた【再び】
寒い上に休日の天候に恵まれないという冬特有の自転車乗りいじめを最近受け続けたので、ならば屋根の下自転車メンテにでも勤しもうかと今回手を出したのはリアディレイラーのプーリー部分。
タイトルにもあるように、プーリーをバラすのは紛うこと無く人生初。クロスバイク時代から数えて約6年もの間付き合い続けていたにも関わらず、である。
もちろんリアディレイラーから取り外さず、チェーンを付けたままの状態で汚れを落としたり注油するぐらいはしていたが、なぜかリアディレイラーからプーリーを分解して取り外すという作業はこれまでしてこなかった。
理由は不明だが、まぁ単に面倒くさかったというのが最有力(笑)
……というわけで今回は、チェーンの注油に合わせてプーリーの分解及び清掃をしてみようかと。
リアディレイラーからプーリーを分解・取り外す
まずはリアディレイラーからプーリーを取り外すため、リアホイールを外しておく。
このテのメンテの定番、自転車逆さま置き。専用のメンテナンススタンドならもっと作業が楽になるんだろうか……
リアホイールを取り外す前にチェーンのテンションが最も小さくなるよう、ギアをインナートップに入れておき、
さらにフロントディレイラーからチェーンを外しておく。こうすることでプーリーを取り外す際にチェーンのテンションでプーリーが飛び散ることも無く、元に戻す際にも戻しやすくなる。
リアホイールをフレームから取り外す。相変わらず 25c タイヤは空気抜かないと外れてくれない……多分これは Grand Prix 4000SⅡが普通の 25c よりも太いからだろうが、いっそのこと流行の C17 ワイドリムのホイールに替えて、ブレーキクリアランスを拡げてやろうか……
リアホイールを抜いたらプーリー分解のための準備完了。今回はこの前購入した PWT のチェーンキーパーツールを使ってみた。
チェーンキーパーツールを使うとスプロケットが付いて無くともチェーンにテンションを掛けられて作業しやすくなり、またシフトチェンジも同様に行えるので便利……が、今回はそもそも フロントチェーンを外しているのであまり意味が無かった。
では早速リアディレイラーからプーリーを取り外していく。周知の通りリアディレイラーにはプーリーがふたつ付いており、上から「ガイドプーリー」「テンションプーリー」となる。
上の画像は車体を逆さまにしているので当然プーリーも逆よなり、上側がテンションプーリー、下側がガイドプーリーとなるのでお間違いなく。
まずはテンションプーリーから外していく。基本的にプーリーはリアディレイラープレートにプーリーボルトで片側のプレートごと固定されているだけなので、ボルトを緩めれば簡単に外せる。
プーリーボルトは各プーリーにひとつずつ、取り外しには3mmアーレンキーを使用。締付けトルクは説明書を見ると 2.5Nm ~ 5.0Nm。
次はガイドプーリー。テンションプーリーとガイドプーリーのボルトはそれぞれ反対側にボルト頭があるので、ホイールを外しておかないと作業が出来ないわけではないが面倒くさい。
でもそのおかげでプーリーを元に戻す際、プーリーを固定するプレートの位置や向きを間違えなくて済んだりする。
プーリー及び固定プレート(片側)の分解・取り外し完了。ある程度予想はしていたが、想像以上にヒドい状態。
約1年分解清掃はしてなかったとはいえ、雨天時は走らず実際の走行距離も1,400km ちょっとなのに……
取り外した各プーリーと固定プレートの方もビックリな惨状。ゴミやオイルの塊がこびりついていて、回転性能に支障を来してそうなのが一目瞭然。
ではこれからこれらを徹底的に綺麗にして、元に戻していく。今日は雨だから早く作業終わらせないと風邪引いてしまう……
プーリーの洗浄&再組み立ては以外と手間がかかってしまった
まずはディレイラーのクリーニング。プーリーを外すことで普段手が届きにくい場所も容易に洗浄できるようになったので、この機会にしっかりと手入れしておく。
注油しにくい場所には、この時点で注油もしておく。
洗浄が完了したプーリー。プーリーにはガイドプーリーとテンションプーリーの2種類があり、組み立て時に間違えないようにする。上記画像はガイドプーリー。
こっちがテンションプーリー。ちなみにディレイラーに付けた時、上部に来るのがガイドプーリーで下部に来るのがテンションプーリー。
役割は文字通り変速時にチェーンをガイドする役目をするのがガイドプーリーで、変速後のチェーンのテンションを維持する役目をするのがテンションプーリー。
見分け方としては、表面に記載されている「G・PULLEY」「TENSION PULLEY」を見るか、回転方向を示す矢印の記載があるのがテンションプーリーになる。ガイドプーリーには回転方向指定がない。
回転方向指定がないガイドプーリーの刃先は一定の厚みだが、
テンションプーリーは進行方向に沿って刃先が鋭くなっているので、ここでも見分けることが可能。
またガイドプーリーにはシマノの特許である「フリクション機構」が設けられており、これは変速時にわずかにプーリーが左右に動くことで変速がスムーズになるというもの。
これらのプーリーの違いから、取付時にプーリーの上下を間違えると変速性能に支障を来すどころか最悪事故に繋がる可能性もあるので、十分に注意すること。
プーリー固定ボルト。固着防止剤が塗布されているので、洗浄する場合は新たに固着防止剤を塗布し直すこと。今回はデュラグリスで代用したけど……
ディレイラー洗浄後、プーリーを再度組み上げていく。
外す時もそうだったが、プーリーはチェーンを引っかけつつ組み上げる必要があるので、チェーンのテンションがかかっているとボルトが固定し辛くて仕方が無い……
チェーン脱落防止のガード内にキチンとチェーンが入るようにプーリープレートを固定していく。
ボルトは曲がらぬようしっかりと固定する。走行時にボルトが外れてプーリーが脱落した場合、走行速度や場所によっては即死もありえるので慎重かつ丁寧に。
……とか言う割には チェーンの組み込み方完全に間違ったwww
仕方が無いのでもう一度プーリーを分解して再度チェーンを正しく組み込み直す。えらい手間がかかってしまった……
プーリー再組み立て後は試走して調子を見てから本走行すること
プーリーの組み上げが終わったら、まずは軽く手でクランクを回してキチンと回転及び変速するかどうかを確認。その後軽く自宅周辺を回ってみてさらに様子を見る。
組み上げ後いきなり本格走行に乗り出してしまうと、万が一事故った場合後悔したくても出来ない状況になりかねないので、メンテ後の正常動作確認は必須 と心がけること。
簡単と思いつつも、以外と手間がかかってしまったプーリーのメンテ。多分慣れればもっと簡単に出来るとは思うけど、ディレイラー関連のメンテは慎重に時間を掛けてしないと後が怖いのでこのくらいのペースでちょうど良いのかも……
プーリーのメンテの頻度とタイミングは走行距離や場所にもよるけど、大体半年から1年の大規模なフレームメンテに合わせて行うようにすればいいんじゃないかと。
105 のプーリーはシールドベアリングではないブッシュタイプのためその分メンテ頻度も若干上がるだろうけど、そんなに神経質にならずとも良いような気はする。
プーリーはよくメンテせずに使用してガタが来れば上位グレード、つまり ULTEGRA や DURA-ACE グレードのプーリーと交換するのが良いとも言うが、プーリーの寿命はあんまり聞いたことが無い。
チェーンは約5,000km、スプロケは約10,000km で交換とは聞くが、プーリーもその程度の頻度で良いのか、あるいはもっと長く使えるのか……
ただプーリーは最上位の DURA-ACE であっても 105 グレードとそんなに価格差があるようなものではないので、寿命を待たずにチェーンなどと同時期に交換してみてもいいかもしれない。
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